私は、グリーフケアパートナー設立以前から、「グリーフケア研究所」の名誉顧問を務めてまいりました。グリーフケア研究所は、JR福知山線の脱線事故が契機となり、高木シスターを中心として、身内や友人を失った『悲嘆=グリーフ』について学ぶ場として設立されたものです。
私はかねてよりグリーフケアに強い関心をもっており、のちにこの研究所が上智大学に移管されてからも当研究所の企画するセミナーに関与し、『悲嘆』について「聴くことの大切さ」「同情ではなく共感することの大切さ」についてお話してきました。『悲嘆』は、歳月の経過とともに軽減していくものではないからです。
グリーフケアパートナーの活動は、グリーフケア研究所の目指すものと同じく「患者とともにあること(シシリー・ソンダース)」だと思います。当法人では、「和心」というタイトルの季刊誌を発行していますが、そのタイトルの通り、『和の心』を、各活動を通じて実現してゆきたいと思っております。
一般社団法人グリーフケアパートナー
名誉顧問 日野原重明